不可能性定理について

Oz君のブログ経由で,Arrowの不可能性定理(Wikipedia)の短い3つの証明を読んだのですが,実に見事な証明で感服致しやした.

Arrowの不可能性定理というのは,大雑把に行ってしまえば,完全に民主的な集団の意思決定制度をデザインすることは不可能だというもの.因みにArrowは1972年に51歳でノーベル経済学賞を受賞していますが,これは同賞史上最年少の記録です.クイズ屋さんは覚えておきませう.

大学に入学して,かの「計量社会科学」の授業を聴いて初めてこの定理を知ったのですが,今でも証明が気になってしまうということは,あのときの自分にとってこの定理がそれほどのインパクトを与えるものだったということでしょう.数学が社会科学にここまでの影響を与えたということが楽しくてしょうがなかったのでしょうね.

もし証明を読むのが面倒くさい(何せ証明は全部英語ですからね)というなら,オフラインでいくらでもつき合います(めいわく).