高校生クイズの感想を結構長くなるけれども書くよ

今年の高校生クイズはガチと聞いて,じゃあ観ようじゃないかと観てみたんですが,本当にガチでした.ガチの勝負でしたよ.早押しのポイントがかなり早かったのは,皆abcとか読み込んでいるのかという感じでした.

ただ,これを観て,クイズをやっている人間はそれなりに面白いかもしれませんが,そうでない人にとってはどうなんでしょう.

先ほどまでhello-mさんのお宅にお邪魔していて,そこに偶々mi_yax君がいたのですが,彼が,「決勝の前のダイジェストでそれまでのすべてを理解しました」という一言を残していました.正直,それが全てであるように思います.高校生クイズらしいドラマが全然無かった.代表校同士が仲良くなるとか,負けた代表校の志を受け継ぐとか,そういうものが一切カットされていたみたいですよ.言ってみれば「甲子園の試合だけ放送している」感じ.「熱闘甲子園」がないんですよ.

あと,今回の高校生クイズは,肩書きばかりが目立っていたのもどうもな感じがしました.そうやって「肩書きがある学校はやっぱり強いよね」という雰囲気を醸し出してしまうと,高校生がやる気をなくすんじゃないかと,ボチボチ懸念しています.クイズやってる人じゃないと,あんなに早く押せないよ.

こうネガティブなことばかり言っていますけど,それでも擁護したいことは,「クイズの真剣勝負だって画になるんじゃないの」ということです.個人的にですが,「高校生クイズ」というのは「クイズの甲子園」だと思っているし,それが理想だとも思います.それは高校生にとっての思い出作りの場だし,我々にとっては青春を思い浮かべられるような場でもあります.だから,真剣勝負をすることで敢えてそういう部分を引き立たせることもできるのではないでしょうか.実際,色々なことに手を出し過ぎてどれも消化不良になってしまったこれまでより,ずっといい気がします.

明らかに私の立ち位置は,「趣味でクイズをやっている人間」の位置です.強豪校の知識量と押しの早さにひかれてしまった人もいると聞きます.そういう人が大半でしょうし,そう言われたらもう「そうですか」と言わざるを得ない.それでも彼らは貴重な高校生活の時間を割いて,その結果全国に出られているわけだ.そうして彼らが身につけてきたものを,まずは凄いと讃えてあげるのが筋だと思うんですけど,これは暴論ですかね.*1

私はもう,羨ましくて仕方がないのです.全国へ行って,あんなに沢山のクイズができるということが羨ましい.私が高校生のときには地方予選さえ突破できない上,「どうせゲーム色が強いんだろう」とかいう酸っぱい葡萄状態でしたから.こういう羨ましさを少しでも感じ取ってもらえたらなあといつも思っています.

*1:まあここ,クイズ研とそうでない人の格差の問題が発生するんですけど,それはとっても難しいなあ.それで制作側も悩んでいるんでしょうけど.