深夜の馬鹿力

エンタの神様の五味プロデューサーに喧嘩を売られたという話.議論が噛み合わない云々よりも,氏(五味P)の批判に対する不寛容っぷりが露呈してはいないでしょうか.自分のやっていることが絶対的に正しいと思うなら,批判には目を向けなければよいだけです*1.実際,五味氏のやり方は視聴率などの面で一定の成功を収めているのですから,それで終りなのです.本人も承知でしょうから敢えてこういう言い方をしますけど,伊集院さんは結局「負け犬の遠吠え」をしているだけです.それを面白く言う能力が素晴らしいと思いますが.

五味氏は,人の意見や主観というものは自分が自由にコントロールできるものだという勘違いをしているように思えます.これは無理もないことです.五味氏は「エンタ」で,多くの視聴者の嗜好や主観をコントロールしてきましたから.しかし世の中,そういう人間ばかりではない.純朴な多数者に紛れて,捻くれた少数派がいる.そういう人たちまでコントロールできるという考えは,大きな誤りでしょう.以前のエントリを持ち出すと,他者という概念がない典型的な例とも言えます.

この辺のことについては,もうちょっと考えてみることにします.いつか書くかもしれません.

*1:この命題,「pならばq」ですよ.懐疑や内省のない独善は必ずしもいいこととは限らないと思います.